年末年始に読んだ本

明けましておめでとうございます。そんな訳で今年もブログを徒然とやっていこうと思うのだが、先日読んだ「ルポ西成」が非常に面白かった。

 

この本は著者が大阪市西成区の「あいりん地区」で、労働者やホテルマンとして働きつつ2ヶ月以上滞在した記録である。

この地域は日本のスラムだとか、泥棒市が開かれるとか、薬の密売が横行してヤク中だらけだとか、ヤクザ事務所や裏カジノがあるとか、とにかく悪名高いことで有名な地域である。私も前情報として西成伝説を仕入れてはいたのだが、この本に記されていることは想定を上回っていた。日本にこんな世界があるのか?信じがたいエピソード満載である。人間扱いされない労働者、死を待つだけの生活保護受給者…あいりん地区は現代社会を映す鏡である。

 

それから、スクールカーストに関する本も読んだ。

教師はスクールカーストを「能力によって形成されるヒエラルキー」と解釈しているようだが、私もそうだと思う。思うに人間とは、複数集まると無意識に上下関係を作ってしまう生き物なんだと思う。その基準は、幼少期は皆大差がないから「運動能力」「面白い」くらいしかないが、中学生になると徐々に社会性が育ってきて「ルックス」「リーダーシップ」「気の強さ」と言った能力で評価されるようになる。

問題は、上下関係が出来た結果、下の立場の人を排除する作用が働くことだ。これがいわゆる「イジメ」である。つまりスクールカースト問題といじめ問題は繋がっている。ただ、これが人間の本能に起因するのだとしたら、基本的に止めようがないのでは?と思うのだ。現行の学校制度を改革するくらいでないと、これを解決することは出来ないだろう。

ただ、実を言うと私はスクールカーストをほぼ意識することなく大学まで出ている。それはおそらく私が一匹狼タイプだったから(もしくはボッチ最下層だったか)だと思う。だが多くの人は一匹狼として生きることは出来ないだろう。私が思う解決策は

  • 1クラスあたりの人数を減らす
  • 勉強していい学校に進学する

この2つだ。

まず、スクールカーストは人が集まると発生する問題だ。ということは、人数が少なければスクールカースト問題が発生する可能性は低くなる。実際地方の少人数校はスクールカースト問題があまり発生しないらしい。

また、スクールカーストの定義によればガリ勉はカーストの下位層になるらしいが、進学校ならばガリ勉はむしろ奨励される。勉強しまくっていい学校に進学すれば、周りはガリ勉だらけだから、カースト自体が発生しにくいだろう。