youtube界隈に流れる不穏な空気/リベラルと政治思想に関する考察

前に「何かを叩いて稼げる時代」について記事を書いたが、近頃youtubeの広告に情報商材や自動投資ツールなど怪しい広告が増えた気がする。その背景としてyoutubeに広告を出す企業が減っているらしい。実際少し前まで、youtubeの広告で「広告募集の広告」が流れていた。

これは、一つにはコロナ禍による業績悪化で広告費を削る企業が増えたこともあるが、実は「youtubeに広告出しても売り上げ伸びないんじゃね?むしろ嫌われるんじゃね?」と考える企業も多いと予想している。いずれにせよ広告を出す企業が減れば需要と供給の関係で広告枠が安くなり、その分変な業者が入り込む余地が出来てしまう。youtuberについても有名人を叩いて稼ごうとする連中が跋扈し、どうもyoutube界隈に不穏な空気を感じる昨今である。

 

さて、今日は駅前で共産党員の演説が行われていた。春日部は共産党員が多いことを除けば静かな街だ。数年前駅前でデモ行進が行われているのを見たことがあるが、さすがにコロナ禍の今はやっていないらしい。

一般論として、都市部はリベラルな政党が強くなり、地方は保守系が強い。その中でも低所得者が多い地域は共産党公明党が強くなる…というのが通説である。理由は察して欲しい。

 

ハラリ氏が言う通り、政治的イデオロギーは宗教の一種である。政治思想は論理で説明がつかない、いわば「論理の超越」があるからだ。無論、共産主義と対立する資本主義も宗教ということになる。政教分離という考えがそもそもおかしいことが分かるだろう。

とはいえ、何かしらの主義を採用しなくては社会が成立しない。というより、主義から離れることは出来ない。政府を廃止するにしても「無政府主義」という政治思想なのだから。どちらにしても行き過ぎないことが大事だと思っている。

ネトウヨvsブサヨの構図は今も続いており、互いにバカと批判しあっているが、そもそもどんな組織でも末端はバカばかりだ。優秀ならとっくに幹部に昇格しているわけだし。末端を見て批判するのはあまり本質的ではない気がする。

じゃあ幹部になればいいかというと、幹部も含め世の中大多数の人は誰かのフォロワーに過ぎない。一見偉そうなことを言ってるように見えても、実は誰かの思想を話しているだけだったりする。カリスマっぽく振舞うことで「すごい!さすが先生!」と言われたいのだ。フォロワーから抜け出して新しい思想・新しい価値観を生み出すのは非常に難しいことだ。

 

ついでに書いておきたいのは、なぜ左派陣営は大した業績を上げられていないのだろうか。一つはソ連など社会主義国家の失敗により、やっぱりリベラルってダメだよねと認識されてしまった点がある。

だが、私が見る限りそれだけではない。左派の活動家も大学教授も社会人経験に乏しく、「庶民のため」と言いつつ実際の庶民の暮らしぶりをよく理解していない人が多いのではないかと思う。それゆえ効果的な対策が打ち出せないのだ。例えば製造業において大きなボトルネックとなっているのが物流なのだが、これを知る活動家はほとんどいないはずだ。

実社会は弱者を支援すれば済むほど単純ではない。盲目的な支援は自立の妨げとなるし、生活保護バッシングは未だ衰える気配がない。

資本論だって、実際に労働者として働いてみないと分からないこともあるはずだ。その点私は現役労働者だし、文系が苦手とする数学や工学も多少は知っている。さらに言うと精神を病んで自宅療養状態になり、ネトウヨ向けまとめサイトにはまった時期もある。そういう点では色々な立場を経験してきた。自分でいうのもあれだが、ここが私の強みかもしれない。色々とどうでもいいことを書いてしまったが、私は右派でも左派でもなく、傍観者目線で出来るだけ中立を保ちたいと考えている。私は社会をどうにかしたいというより、社会の仕組みの方に興味があるのだ。